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私の関心は、生命が世界へ出現し、空間に衝突して世界を不可逆的に変形させる瞬間にある。
叫び、ビート、呼吸、反射は、意味に先行して発火する一次的な生命信号だ。
私はこの信号を、身体OSから電気的変換、周波数の分解、接触変調、
そして時間構造の生成へと連なる直列のレイヤーに接続し、より強い生命が「侵入者」として降りてくる通路を開く。
しかし、この通路は、世界に作用するためだけに存在しているのではない。
身体そのものが微細な信号を取り込み、構造を更新し、新しい感覚階層へと移行するための回路でもある。
身体OSが研ぎ澄まされるたびに、世界の輪郭は別のかたちを取り、その変化がさらに強い生命を誘発する。
私の実践は、世界と身体が互いの階層を押し広げ合う再帰的な現象として成立する。
生命の圧力は電流、振動、空間密度へと拡張され、
そのたびに空間は緊張し、生命と世界が互いを押し返す摩擦圏が生まれる。
私はこの不可逆の生成を「儀式」と呼ぶ。
儀式とは、世界の構造と身体の構造が同時に変形し、どちらにも戻れない新しい秩序が露わになる場である。
私は声や音をつくりたいのではない。
生命が剥き出しになり、空間を揺らし、そこにいる身体へ余波を刻むとき、
世界は微細に、しかし、確実に再編されはじめる。
私は、世界が変化を受け入れざるを得なくなるほどの生命強度を生成し、
その生命が侵入し、新しい世界が胎動しはじめる瞬間に立ち会うために作品をつくっている。
その生成は同時に、私自身の身体OSを更新し、次の世界の層へ進むための入口を開き続ける。
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